「結婚してます」
「え゛え゛―!!!」
 何故か今井が立ち上がった。
「あっ、あっ、あんた独身じゃないの!?!?」
「先月結婚しました」
「え゛、え゛、………」
 今井はそのままふらりと座り込んだかと思うと
「独身だと思ってた……」
 数人が同じように声に出した。
「あんたねー!! 結婚したらしたで言いなさいよ!!!」
「タイミングがなくて」
 永井は笑い、今井は若干睨んだが、その他全員はふーん、という感じで既に永井を見る目を変えていた。
「でも専業主婦で楽させるってのが、なんかいいんじゃない?」
 意外にも伊吹が言う。
「まあ、そうなんですけどね」
 永井は珍しく同意した。