「……はあ……」
「あ、まだあんまり知られてないけど、来週から俺、新店舗課で仕事するようになるから。よろしくね」
「えっ、あ、そうなんですか!! こちらこそです! よろしくお願いします!」
とっさに頭を下げた。それを先に言ってくれ!!
「んじゃね」
時間など無関係な生き方をしているような風貌の人物だが、腕時計を確認すると、さっと立ち上がり、ゴミをきちんとゴミ箱に捨てて去った。
へー……というか、軽い人なのかなあ……。
しかし、宮下部長と野瀬副主任……あれでは絶対うまくやってないだろうな……。
野瀬の後姿をしばらく見ていたら、ポケットの携帯が鳴ったので取り出した。巽からの電話である。
昨日はわりと、濃い内容の会話だったことを思い出しながら受話ボタンを押す。
「はい……もしもし」
『今日は何時に上がる?』
食事にでも行けるのかな、と思い、残業の場合食事してからデスクに戻ろうと勝手に決意する。
「え、と、6時には上がるよ。何?」
『……いや。顔が見られたら、と思ったんだが、今日は4時には東京を出る』
顔…………。
「……出張? どこ行くの?」
『北海道のホテルだ』
「ああ、そっか……」
何がそっか、なのか自分でもよく分からない。
「あ、まだあんまり知られてないけど、来週から俺、新店舗課で仕事するようになるから。よろしくね」
「えっ、あ、そうなんですか!! こちらこそです! よろしくお願いします!」
とっさに頭を下げた。それを先に言ってくれ!!
「んじゃね」
時間など無関係な生き方をしているような風貌の人物だが、腕時計を確認すると、さっと立ち上がり、ゴミをきちんとゴミ箱に捨てて去った。
へー……というか、軽い人なのかなあ……。
しかし、宮下部長と野瀬副主任……あれでは絶対うまくやってないだろうな……。
野瀬の後姿をしばらく見ていたら、ポケットの携帯が鳴ったので取り出した。巽からの電話である。
昨日はわりと、濃い内容の会話だったことを思い出しながら受話ボタンを押す。
「はい……もしもし」
『今日は何時に上がる?』
食事にでも行けるのかな、と思い、残業の場合食事してからデスクに戻ろうと勝手に決意する。
「え、と、6時には上がるよ。何?」
『……いや。顔が見られたら、と思ったんだが、今日は4時には東京を出る』
顔…………。
「……出張? どこ行くの?」
『北海道のホテルだ』
「ああ、そっか……」
何がそっか、なのか自分でもよく分からない。