「無理してるように見えるだろうけど、もちろん、君がそう……少し気晴らしができればいいなって」
 冗談のつもりだったのに、その時の佐藤の視線がえらくぎらついていた気がして、突然無表情になってしまう。
「すみません」
 そう、やっぱり佐藤とは少し間を置くべきなんだ。
「じゃあ一応2人参加で」
 佐藤は朝比奈に、更に書類と文句を付け加えると、さっと立ち上がり、まるで何事もなかったかのように部屋から出て行った。