うるさい女を無視して教室に戻り、放課後まで
屋上で過ごした。
携帯を見ても、真央からのメールはなく、晋平のバカの着信があるだけ…。
握りしめた携帯がきしんだ音を立てる。
「何やってんだ俺……。」
馬鹿みたいに一人イラついて…すぐに返ってこない返信に女みたいに凹んで…。
「 かっこ悪…。」
深く息を吐き、壁にもたれる。
手の中の携帯が震え、慌ててメールを開く。
真央だ…。
喜びもすぐに落胆に変わる。
―――家の用事で、今日行けなくなりました。 ごめんなさい。
会えないのかよ……。
項垂れ肩を落とす…『嫌だ、少しでも会いたい』と本音を打たず『分かった』と返す俺は…ヘタレだ。