収入も安定している、地位もあり、人望もある。

なのに、決して妻は取ろうとしなかった。

それを望んでいるかのようにさえ見えた。

私にはその理由を察してみることしかできない。

が、以前より遥かに学習を重ねた私には、何となく分かった。



『寂しい』とは、辛いこと。



きっと、二度と感じたくない、と思う程に。