それから以後私は、マスターの部屋だけは極力掃除は行わないようにした。

本人の思うようにするのが一番であろう。そう判断を下した。

マスターの部屋は一週間で元に戻ってしまった。

少し自分の存在意義を疑いそうになったが、しかしそれはそれだ、と、即座に結論を下す。

健康に影響が出ない程度ならば多少雑然としていても問題ないだろう。

随分と柔軟な決断を下したものだと、今では思う。