この頃には、既に私は時代遅れの、アンティークのような存在だった。

市場には、私などよりも遥かに高性能な『我々』が出回っていた。

もしかしたら私の役目はもう終わりかも知れない。

そのように考え始めていた。

彼ももう独り立ちした。

もちろんまだまだ細かな面では手がかかるが、しかしそれもいずれは解消されるであろう。

そして、彼が『我々』のサポートを必要とするなら、もっと有用な『我々』がいるのだ。

『私』などよりも、遥かに優れている、『我々』が。