何度か互いの誕生日を祝う内に、息子は思春期と言われる時期を迎えていた。

特にこの時期の人間は扱いが困難である、と言われているので私は慎重に慎重を重ねるつもりだったのだが。

息子はいつでもおおらかなもので、まるでひねくれる様子はなかった。

彼の家庭環境を考慮すれば、その可能性は大いにあったし、そうなっても仕方ないだろう、と予想し、あらゆる手を考えていたのに。

彼は、真っ直ぐに成長していった。

まるで私の手は必要ないのではないか、と感じるほどに。