そのように選んだプレゼントを、息子はいつも喜んで受け取ってくれる。

愛想笑いなのだろうか、それとも心からの笑みなのだろうか。

じぃっと表情を観察していると「怖い」と言われてしまう為(一度言われたのだ)、いつも結論は出ぬままなのだが。

どちらにせよ、彼が笑うのであれば大丈夫であろう、と判断するようになった。

彼もまた、私への贈り物をする際に何か悩むのだろうか。

わざわざ悩む必要もないだろう、とは思うのだが、それも彼の望みなのだから、私はただ黙って受け入れようと思う。

空っぽだった私の部屋は、年を経るごとに彼からの贈り物で埋められていった。

何も必要ではないのに、と思う一方で、人間の物が増えていく感覚は、何ともくすぐったいと言うか、不思議なものであった。

マスターからの贈り物であるあの服も、綺麗に整えて部屋に飾ってある。

袖を通すのにはまだ適切な時期ではないと判断し、インテリアとしていた。