私は焦っていたのだろう。

私が一人でやらねばならぬと。

しかし、それは間違っていた。

私はまだまだ不甲斐ない。

そのことは自覚せねばならない。

しかし、私は一人ではないのだ。

息子がいる。

そして、マスターの言葉がある。

マスターはもういない。

けれど、こうしてふと、私を、私達を助けてくれる。

不甲斐ない。

私は不甲斐ない。

至らないことばかりだ。

けれど、それでもいい。


『君は君ができることをすればいいと思うんだ。焦らずにさ』


マスターの言葉が、私の中に刻まれている。

私はゆっくりやっていけばいいと、彼が言った。

だから、私は息子とともに生きていこうと、そう思う。