「そんなに一生懸命働かなくてもいいんだよ」


お茶を三度程口に運んだ後、彼はぽつりと呟いた。


「それは、私が必要ない、ということでしょうか」


意味が分からなかった私は、自分なりに解釈して言葉を返す。

自分の仕事が順調に進んでいると感じていたのは過信だったのだろうか。

どこか至らぬ点があったのだろうか。

私の思案をよそに、彼は違うよと苦笑する。


「頑張り過ぎなくていいよ、ってこと」


はぁ、と私は返す。