「貴方も、寂しいのですか」


ううん、と、彼は呟く。


「僕が寂しいと、かあさんが悲しむだろうから」


そう言う彼の横顔は、何かをこらえているような表情をしていた。

このような時、私はどうすればいいのだろうか。

分からない私は、ただ黙っていた。


『寂しい』とは、何なのだろう。