「この山は何なのでしょうか」


尋ねた私を一瞥し、彼は再びその小山に向き直る。


「おはか」


ぽつりと、そう呟いた。


「かあさんが眠ってるんだよ」


お墓、母親。


それらの単語から、私が今までずっと誤解をしていたことを知った。