「体調はいかがですか」


「うん、悪くない」


笑い皺の多い方だ。

表情を眺めながら、そのようなことを感想に持つ。

彼はいつだって、笑っていた。

ずっと。ずっと。

まるで、「寂しくないから」とでも言いたげな。

そんな笑みを、ずっと続けていたように思う。


「新型であれば、このような質問も不要なのですが」


食事をテーブルに並べながらそんなことを私が言う。


「いらないよ、新型なんて」


彼がいつものようにそう返す。

その言葉に、私はいつも安心していた。