「…なにごと?」 前に座っている ナオに尋ねると同時に ガラッと教室のドアが 開いて誰かが入って来た。 「帰国子女だってよ。」 頬杖をつきながら あたしに教えてくれるナオ どうやらさっきの悲鳴の理由は この人だったらしい 黒板の前に立ち、 みっきーに促されて あいさつをしている。 「はじめまして。 オーストラリアから来ました、 菊地海斗でっす。 堅苦しいの苦手だから みんな海斗って呼んで! よろしく!!」