2月中旬。


とある高校の
入学試験の合格発表日。



「あったーーーー!」


寒空に響く大声。


「うるせえよ。」


その隣で大声をあげた
張本人である
女の子の頭をはたく男の子。


「だって!だって!
見てよ!ナオ!138番!
あれ、あたしの!あたしのだよー!!
受かってるーーー!」


「…………。」



「ん?ナオどうしたの……
……もしかしてナオ落ちちゃっt」


「んなわけないだろ。」


「ホントだ。ちゃんとあるじゃん。ナオの番号。
返事がないから落ちたのかと思った。」


「俺が落ちるわけないだろ。
どこかのマミちゃんとは違って
俺は優秀だからな。」



軽く嫌みを込めて
女の子に皮肉を言う男の子。