誰も居ない彼の…マチヤの部屋。

白と黒の綺麗な部屋。

───……だけど嫌いな部屋。

『……』

誰も……居ない。

不快だけど、また連れ戻されるかもだけど、

動く術は今しかない。

有りっ丈の荷物をバックに詰め込み

急いで部屋を出て、階段を下りて…

玄関のドアノブまで着いた。

やっと解放される。

『″ばいばい。マチヤ″』

この嫌な思い出しかないこの部屋に

溢れる程の感情を胸に告げる。