「あ、あの・・・。」

「ん?どーしたの?」

「優ちゃんは、和弥と付き合ってるの?」

「そーだよー。よくわかったね。」

「さっき、“和弥に会いにきた”って言ってたから。」

そうだったねぇー

みたいな顔をして、少しだけ照れる優ちゃん。

「最近付き合いだしたばっかりなの。」

「そうなんだー。おめでとー♪」

「ありがと♪って、あ。」

優ちゃんはそこで、ぴたっと動きを止めて・・・

「ちょっとごめんっ。」

と、ケータイを耳に当てた。

電話をかけるんだろう。




「もしもし、優です。」

『優ちゃん?マリアだけど・・・。』

「マリアさんなのは知ってますよ。どうしたんですか?」

『今からこれない?いつものところなんだけど・・・。』

「ど、どれくらいですか?」

『多分、30分くらいで済むと思うの。璃裡ちゃんも一緒で。・・だめ?』

「わかりました。今から行きますね。」

優ちゃんは、ふう・・・と

一息はいて、電話を切った。