「しょ、翔人っ・・・！？」

「・・・そんなに逃げんなって。お前がいいって言うまで、ヤるわけねーだろ？」

「っ・・・///」

「・・だから、そんなに硬くなんな。」

ポンポン、とあたしの頭を撫でて

背中を押して、起き上がらせてくれる。

「・・ほら。ふっ・・びっくりしたか？」

「もうっ・・。び、びっくりしたっ・・・。」

いつも、あんなふうに感情をあまり表にださない翔人が

さっきはちょっとだけ違って。

別人みたいで、ちょっとだけど・・・

ほんのちょっとだけど、怖かった。

「・・な、泣くなって。」

「だってっ・・。翔人が翔人じゃないみたいだったんだもんっ・・。」

「・・言ったろ？男なんだぞって。俺だって、璃裡が好きなんだから。」

「あたしだってっ・・好きだもんっ。」

でも、まだそこまで出来る

勇気がないの。

怖いし、恥ずかしいし

どうなるのかわかんないから、なおさら怖い。

そんなに簡単には

前には進めない。

好きなのに、受け入れてあげられないの。

なんでだろ・・・。