ピーポーピーポ

「救急車が通ります。道を開けて下さい」


あれから二年と3か月。

私と蒼太は同じ高校に入学し

毎日を大切にし、幸せな毎日を送っていた。


私は分かっていた。


そろそろタイムリミットが近いということ。


でもそれを蒼太には言わなかった。


トイレに行く途中いきなり、本当にいきなり

苦しくなり倒れこんでしまい、


今この状況。

今聞こえる音。声。

「優華!!!しっかりしろよっ!!」


大好きな人の声と救急車のサイレン

「落ち着いてください!!」

蒼太を落ち着かせている救急隊員の方の声。


目の前は真っ黒。