「忘れたかと思った」

「そんなわけないでしょ?私は記憶力と直感だけは良いんだから!」

(胸を張って言う事でもないと思うのだが....)

「じゃあ、その直感が本物かどうか質問してあげるよ」

「かかってこいや!」

某芸能人のモノマネをするが、全然似ていない

まあ、そこは置いといて

「質問。僕の好きな花は『撫子』ともう一つはなんでしょう?」

「ウーン....」

答えは君の名前だよ。もっと好きなのは、君だけどね....

そう、心のなかで思うが口には出さない

「薔薇!」

自信を持って言うが答えはハズレ

その自信はどこから出るのか

百合の思考回路は不思議でしょうがない

一回、脳内を覗いてみたい位だ

「ハズレ。って言うか、男子が薔薇が好きって....僕はナルシストじゃないよ!」

「あははっ!冗談だよ」

お腹を抱えて笑う百合

「そういえば、話し変わるけど中間テストどうだった?」

笑っていた百合が動かなくなった

「もしかして、悪かったのか!?」

「............おっしゃった通りで.........ござ...い..ます」

最後になるにつれて語尾が聞こえなくなる

「で、テスト結果の紙を見して」

小さなプリントが一枚渡された

見てみると、数学2と数学Bの点数が壊滅的だった

しかも、その他はギリギリ赤点を免れたといった感じだった

百合、少しは勉強してよ

と、思うが口には出さない

「仕方がない。また教えてあげるから、期末テストは頑張ってよ!」

「はい........」

そういって、数学の勉強を毎日教えることになったのだ