鏡の前でニヤニヤしながらリボンを整える。
新しい制服はとても可愛くて
いかにも「高校生」という雰囲気の自分が鏡ごしに
映っていた。
とても清々しい朝だ。
今日はオリエンテーションがあるらしい。
…オリエンテーションって何かなーと思いながら
私は学校に向かった。
教室に入るとやっぱり知らない人達ばかりで
寂しくなる。
実穂とはクラスが離れてしまって心の支えがない。
こんなんで友達出来るかな…?
「…あ。」
自分の机まで行くと
机の上には教科書が乗っていた。
美術の教科書だ。
あぁ…あの選択科目のやつかぁ。
この学校には100分授業があって
その科目を 書道 音楽 美術の3つの中から選択出来るのだ。
私は美術を選んだ。
する事がないからパラパラと教科書をめくって暇を潰した。
やがて時間が来て教室に生徒が戻って来て各自
自分の席に座って先生を待っていた。
いろいろな人が居た。
地味な人から派手な人まで
カッコイイ人も可愛い人も
この中で友達作らなきゃいけないと思うと
緊張と焦りでいっぱいだった。