あぁ−…


諦めるとは言ったものの…


どうやって諦めるのかな?



鏡の前で制服を整えながら考えていた。


浮かない顔の私…。


全然可愛くない。


笑顔は?

いつものバカみたいなテンションは?


だめだ…。



学校に行く楽しみが半分以上無くなった…。



「なんであんな事…はぁ…」


重い足取りのまま学校に向かった。



『梨央おはよー!!!』

優奈だ。



「おはよ。」


テンションが上がらず暗い言い方になった。


『どうしたん?!』


朝からめちゃくちゃ元気な優奈…


「んーん!眠いだけ!昨日寝る時間遅くてさ−…」


嘘の話に作り笑い。


疲れる。


私は嘘をつくことが1番嫌いだ。



「優奈−今日1時間目なに−?」

空元気でなんとか明るく振る舞った。






あ…………………。


渡部が教室に入ってきた。



カッコイイ…。



でも諦めたんだから。


『渡部や−!昨日もメールしてんで!』


チクっ………


「そーなんだ…。」


『最近結構してるかも♪』


チクっ………



「よかったやん♪」


優奈が渡部に関する事を言う度に胸が痛くなった。