いつものように食堂でお弁当を食べていると


『優奈渡部諦めようかな…』


優奈が突然そんな事を言い出した。


正直ラッキー♪

だと思っていたけど頭には?がいっぱいだった。




「なんで?」


わざと興味なさ気に聞き返した。

『だって梨央に絶対負けるもん。』


は?

負けるって何?笑っ


「なんでそぅ思うの?」

またまた興味なさ気に聞き返した。



すこし不安そうな悲しそうな顔で話し始めた。


『だって梨央可愛いし…女の子っぽいし…』

「そんなん優奈だって可愛いやん!」


別にお世辞とかじゃなく本心からそう言った。


『だって渡部…梨央の事可愛いって聞いたら

可愛いって言ってたし…もぅ勝ち目ないやん!』


優奈はイライラした口調に変わった。


なんの決めつけ?

意味が解らない…

そんな事ごときで諦めるなら早く諦めてしまえ…

そう思ったけど抑えて


「そんなん解らんやろ?」


とだけ言った。



ライバルだからって

簡単には諦めて欲しくなかった。