何気なく過ごす高校生活に私は少しなれた。


友達もまぁ安定してきて落ち着く事が出来た。


そんな時…………


『優奈 渡部君狙おうかな−!』

「え…(笑)」

優奈はいつも突然に言い出すから焦る。



…渡部君。



渡部君はあの入学式見かけた男の子。


「ホントに言ってる?早くない?(笑)」

え…狙うってまず何?

嫌なんですけど。


『だって渡部君カッコイイしさー!』

優奈は気にせず続けて言った。


ちょっと待って。

何か嫌。


そんな事が頭の中で駆け巡った…



「梨央もカッコイイと思ってた!」


なんだか負けたくなくて

そう言ってしまった。


だってホントに…

ホントに嫌だった。



自分でも解らないけど嫌だった。


『え…』

優奈は少し嫌そうな…困惑した表情でこちらを見た。