こんなにも苦しい恋が
この世界にあるのだろうか。
こんなにも悲しい恋が
この世界にあるのだろうか。
そんなことを思ったのは
半年前の冬の話。
長い冬の短い君との思い出。
ありがとう。なんて伝える暇もなく
雪のように消えてしまったね。
もう一度逢えるのならば
貴方の苦しみを私に半分ください。
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隼人と出会ったのは一昨年の今日。
二人恋に落ちて
出会ったその日が記念日となった。
「なぁ、今日どーする?」
隼人は、私を見ながら、後ろ向きに歩く。
「どーしよか。」
隼人は鼻歌を歌いながら前を向いた。
「危ない!」
キー
ガシャン
え…?
嘘でしょ。
「隼人!!」
「ねぇ、隼人!!」
血まみれになった隼人の姿は、
目の奥に焼き付いた。
このまま死んじゃったら…
「いやぁ!」
私は泣き崩れた。
いやだよ…
隼人…
隼人が遠くに歩いて行く夢を見た。
何度呼んでも振り向かない。
サ ヨ ナ ラ