有加side



メイクをちょうどし終えた時
隼人さんはやってきた。




あぁー、なんか緊張する。



好きな子誰か聞けたらいいなぁ。



そう思いながら車に乗り込んだ。




「ごめんね、部活で疲れてるのに」


と苦笑いの隼人さん。



「いえ、全然大丈夫ですよ!」



隼人さんに心配かけないように
元気よく笑ってみせた。



隼人さんは顔を赤くして
手で口元を抑えて少し咳払いをした。



「じゃあ、どこいきたい?どこでも連れてくよ」



もう一度こちらを向いて隼人さんが
聞いてきた。



「うーん…海…とか?」




実はあたし海生でみたことない。
海なし県で育って泳いだりも苦手だから
夏も海にはいったりしなかった。


すると海を生で見ないままここまできた…。




「そーいえば、海見たいって前言ってたもんな。じゃあ、海いくか!」


「はい!」



隼人さんの車は
夜の道路を海へ向かって
走りだした。