「ちょっと砂月!」


芭琉和が砂月の腕をつかむと、砂月は振り返った。


しかし、芭琉和とは目を合わせようともせずに、地面ばかりをみていた。


「なんでハルのこと避けるの?」


「なんでって…あんたが一番わかってることでしょ?」


砂月の口からぽつりぽつりと出てきた言葉。


静かなその声音に芭琉和は眉を歪めた。