……最悪だ。
予想外だった。
アイツに彼氏がいるとか…。

そりゃあいるよな。
あんだけ可愛いんだから。
アイツは俺と初対面だと思ってるみたいだけど本当は違う。
前にも一度会っている。
もしかして、気づいてないのか?
……アイツならあり得そうだ。


アイツと俺の出会いはこの高校の入試で、たまたま俺の隣がアイツだった。
シャーペンの芯がなくなった俺は入れようと思ったが、その芯がなくなっていた。
他のシャーペンを見ても入っていなくて、どうしようかと悩んでいたら、

コンコンッと机を叩かれた。
音のした方をみたら、アイツで、『はい。』とシャーペンを渡してきた。