すると、肩を叩かれた。


相手は誰か、確認しなくてもわかる。

「おはよ。」
ボソッと話す長井由羽くん。
「……おはよ。」
つられて私もボソッとかえす。

「なんで昨日メール返してくれなかったの?」
「……うっ。」
だから!その仔犬のような目で私をみるな!

「べ、別に?」
「別にじゃねえよ。答えろよ。」
「だ、だから別にって言ってんじゃん!」

小さい声で言い合ってたのに、

「おい、W長井。俺の話より大事な話しなのか?」

その先生の一言でみんなの視線が一気に集まる。