「えみちいっ」


大声であたしを呼ぶ声。


この呼び方をするのはただひとり。


「桜!おはよ」


「なっ・・・なっ!」


桜があたしと巧の顔を交互に見て、唇をわなわなと震えさせる。


「なんなの!?その繋がれた手は!・・・だそうだ」


桜の横では相変わらずのポーカーフェイスで龍が訳してくれている。


「まあ見たまんま?」


なあ、とあたしに話を振る巧は桜の反応を完璧に面白がっていた。


「しかも結構なとこまで進んでるし」


その一言に桜は顔を青くさせ、あたしは顔を赤くさせ、龍はポーカーフェイスのまま「やるなー」とコメントした。


・・・あたし、こんなんで巧とやっていけるのだろーか!?