-H、09、04、25-


国立南伊勢病院。産婦人科。


私は3015gで生まれた。


しかし私は望まれなかった悲しい子供だった。


私の家は代々続く有名な国立南伊勢病院。


だから後継ぎが必要。でもそれは男だけで十分。女の子なんか一人で十分。


そう、私にはお姉ちゃんがいる。


生まれたときの母の第一声は


「女の子?最悪、いらない子を産んでしまったわ」


だった。でもお姉ちゃんだけは喜んでくれた。


だから私が最初に喋ったのはお姉ちゃん。だった


それからろくにご飯も与えられず、お姉ちゃんが粉ミルクを買って私にのませてくれる。