「本当のところは、どうなんですか?」


ほたるは畳みかけ、かすみの顔を覗き込み、表情から変化を探ろうとした。


宮原は一瞬、真顔になった。


しかし、またすぐにいつもの、凛とした大人の顔に戻る。


やがて、仕方なさそうに、ゆっくりと口を開いた。


「その質問には・・・答えないことにするわ」


「・・・」


ほたるはショックのあまり、イスから転びそうになった。


『おバカさんねえ。
そんなのは、単なる噂に決まってるじゃない』


そう否定してくれるものと信じていたからだ。


ところが・・・


これでは認めたも同然じゃないか。


やはり二人は付き合ってるのだろうか。


ああ。


この世が終わりがついに来た。


ほたるとしてはそんな心境だ。