「理事長・・・
ますますまずいですね」


「何で氷室先生は何もいわないのかしら?」


盗聴器を耳にあて、理事長と校長が顔を見合わせる。


「普通なら『バカなこと言っちゃいけないよ』とかいって、たしなめるとこなんですが・・・」


里中は優しい顔で言った。


「いよいよ氷室先生も月越ほたるに本気みたいね・・・」


武田がごくりと生唾を飲み込む。


「理事長・・・二人が淫らな行為に及んだらどうしましょうか・・・」


「それはできないんでしょ?」


「なぜです?」


「だって彼、ロボットだもの」