「俺に構うな。」

時が止まったように上原の足だけが部室へと動く。

「……先輩、誰すか?」


そういえばそうだ。
一年生には見知らぬ人。



言葉に詰まる翔太。





「……俺、酷いこと言ったな…」


珍しく落ち込む拓矢。




いつもとは雰囲気も人柄も違う。


……彼の存在の大きさを物語っているようだ。



「翔太……、絢斗…」

「ん?」

「もう戻ってこないのか?」

「…………分からない。」