お辞儀をして、顔を上げた瞬間、ばちっと目が合った。

にこっと笑ったその顔はまるで

『犬みたい・・・』

「ん?」


福本先輩には聞こえてなかったようで、不思議そうにこっちを向いた。


あたしは首を横に振って、新人くんを凝視した。

くりくりの目
パーマかくせ毛か分からないけど、くしゃっとした頭

やっぱ犬みたい・・・

尻尾まで見えちゃいそうな感覚に陥る。