「でも・・・
彼氏さん、本当にまこさんのこと好きなんですね。」

『仕事中にああやって来られるのは、前から嫌だって言ってるの!
それなのにヤキモチ妬いて、相手も不快にさせて・・・
それとこれとは違うでしょ?!』


あたしはキッと相馬くんを睨み付けた。

『付き合ってるからってどこでもベタベタするの、嫌いなの!』


ふんっ!っと顔を反らしてから、ふっと我に返って足を止めた。



『ごめん、相馬くんに言っても仕方ないのに。
あたしってば・・・』


なんでだろう
彼には素直に話せてしまう。


じっと顔を覗きこむと、みるみる赤くなっていく。

『何照れてんの。』

「いや、だってまこさん近いっす!」


口に手を当て、視線を反らす相馬くんの顔を両手で挟んだ時、なぜ彼には話しやすいか判明した。