私は、友達―――原内 春-ハラウチ ハル-の名前を呼ぶ。


「やばい、職員室行かなきゃ」
「え、なんで?」

「昨日、入部届け出すの忘れて、部活の顧問の先生に直接出さなきゃいけないらしい」

私は、一通り説明すると強制的に春の腕を引っ張った。


「職員室、2階じゃん。
3年生の教室の前通らなきゃいけないじゃん。
怖いんだよ」

「あれ、そうだっけ?
また校舎内覚えてないや」