桃子はのんびりと山道を歩いています。 村を出てから三時間が経ちましたが、通常なら一時間ほどで着く隣村が、いまようやく山の上から見える位置に着きました。 桃子は誰かが引き留めに来ないかしらと、淡い期待を抱いていたのです。 その一方で、隣村はどんな所かと胸を弾ませています。 _