いつも明るくて、良い子でした。二人はすぐに恋に落ちます。女の方に問題があり子には恵まれませんでしたが、結婚して幸せに暮らしました。

そんな甘い生活が五十年も続けば、誰でも飽きてしまうでしょう。
お爺さんもお婆さんも、毎日同じ顔を向き合わせてはうんざりしていました。

お婆さんも毎日ご飯を作るのが面倒で、理由を付けては楽な食事ばかり作っていました。
食べさせる相手が飽きてしまったお爺さんですから、やる気が出ないのです。

明日にでも若返って素敵な恋をしないだろうか。
途方もない妄想は募り、倦怠を通り越して憎しみを抱くようになりました。

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