社交的な二人にとって桃子という存在は、体にのしかかっている重たい荷物でした。
貧乏な二人が食費を削って育ててきたというのに、桃子はさも当たり前という態度をとる。
なけなしの金で何かを買ってやっても、ありがとうの一言もない。
友達も作らず家にいるので、育て方が悪いんだと周りの住民に言われる。
話しかけても「はい」しか返ってこないので会話が続かず楽しくない。
お爺さんとお婆さんは桃子の嫌なところをたくさん知っているのです。
桃子は、自分の娘でなかったら一番関わりたくないタイプの人間でした。
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