「桃子や、川に洗濯に行ってきてくれんかの」

毎日家の隅でじっとしている桃子に外で元気に駆け回ってほしい、そういう意味を込めて、お婆さんは桃子に洗濯を頼みました。

桃子は小さい頃からお婆さんと何度か一緒に洗濯をしたことがありますから、しかたは知っているのです。

「桃子はもう十二になるんだから、洗濯ぐらい出来るだろう」

桃子は嫌そうな顔をしました。

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