ただ、そのままゆっくり倒れていく。


「なんで、避けなかった。」


小さく、指が動いて起き上る。


そして、座ったまま小さく呟いた。


「借り。・・・いつか返しに行きますから。」


その目は、濁ってなくて少しキラキラしていた。


俺はフッと笑うと


「旗、もらってくぞ?」


「どうぞ?」


「いつか。」


「・・・・・?」


スイに背を向けて歩き出す。