「たかが、バカな女1人のために血を流して。誇りはないわけ?プライドはないわけ?」


たかが?


誇り?


プライド?


「そんなもん、とっくに捨てたよ。」


小さく笑いながら、返す。


「情けないねー。背中のオオカミが泣いてるよ?」


その言葉を聞いたとき、俺の中で何かが切れた。


オオカミ・・・・・それは俺の象徴。


泣く?はっ、舐めんなよ。


「俺はな、今まで怖かった。誰かを"愛する"ことが。」


だけどな、もう怖くねぇんだよ。