「クソ、見つかったのは初めてだ。」


ブツブツ言いながら、立ち上がる。


俺は一瞬目を疑ったが、落ち着きを取り戻しため息をついた。


「なんで、俺がわかった。」


俺より身長が低いから下から、睨みあげてくる。


大して迫力はねぇけど。


「なんでだろーね?俺鼻がいいからさ。」


くすっと笑って見せると、相手は『え?』みたいな顔をして腕を嗅いだ。


「どーした?」


「俺、そんなに匂うのか!?」


すごく焦ったような顔で俺を見る。