落したタバコをぐしゃりと踏み潰しながらにやりと笑った。


「ごちそう様。」


「随分と遅い食事だったな。ハゲ。」


聞きなれた声に後ろを振り返る。


副総長がソイツに向かって頭を下げていた。


「おぅ、チビ。早かったな。」


「当たり前だ、なめんな。」


小さい体の割にでかいバイクに跨るミズキ。


「"ガラガラヘビ"相手に、よくもまぁゲームを仕掛けてきたもんだな。」


未だ、止まない喧噪を見つめながらミズキが呟いた。


ガラガラヘビはさっきあいつが言ってたもう一つのあだ名。