御園生と目が合った次の瞬間、申し訳なさそうに眉根をひそめられた。
 そこまでされてやっと……「見ない優しさ」を使わなくちゃいけないことに気づいた。

 こんなにのんびりと食事をしたのは久しぶりのことだった。その最中、海斗に誘われ秋斗先生の家に泊まることになった。
「なんか押しかける感じですみません」
「あぁ、気にしなくていいよ。試験前に海斗が来るのは恒例なんだ。冷蔵庫に飲み物も入れてあるから好きに飲んで」
「ありがとうございます」
「さ、それじゃぁ俺らは勉強するかね」
 海斗が立ち上がり様に御園生に声をかけた。
「翠葉はどうする?」
 御園生は驚いた顔でこちらを見てフリーズ。