私たちは車を降りるとすぐに秋斗さんの家へと移動した。
 秋斗さんの家は湊先生のおうちと同じ間取り。
 廊下を真っ直ぐ行くと右側にキッチンとリビングダイニングがある。
 左側はゲストルームとは違い、壁で部屋が区切られていて寝室になっている。
 前に来たときと何も変わらない部屋がそこにあった。
 かばんを置くとキッチンへ案内される。
「ティーポットと電気ケトル、それからハーブティーはパックなら各種取り揃えてあります」
 秋斗さんは必要なものを目の前に並べてくれた。
 私はそれらを使って図書棟で淹れ損ねたお茶を淹れる。
 カップにお茶を注ぎ終わると、タイミングよく秋斗さんが現れた。
「俺が持っていくよ」