携帯を翠に持たせていることまで話す必要はない。
「昨日今日と、自分の携帯持ってないから」
端的にそれだけ答えた。
『あ? 持ってない? は? 昨日今日と忘れた? 見かけによらずドジっ子?』
「誰が忘れたと言った……。持ってないだけだ」
『ふ~ん……まぁ、いいや。とりあえず「図書棟」ってとこ目がけてみるわ』
「十分くらいなら待ってやる」
『どれだけ俺様……? 自分、一応一学年先輩のはずなんだけどなぁ……』
「知るか」
そう言って携帯を切ると、インカムから青木の通信が入った。
『藤宮くーん?』
「青木、応答が遅い」
「昨日今日と、自分の携帯持ってないから」
端的にそれだけ答えた。
『あ? 持ってない? は? 昨日今日と忘れた? 見かけによらずドジっ子?』
「誰が忘れたと言った……。持ってないだけだ」
『ふ~ん……まぁ、いいや。とりあえず「図書棟」ってとこ目がけてみるわ』
「十分くらいなら待ってやる」
『どれだけ俺様……? 自分、一応一学年先輩のはずなんだけどなぁ……』
「知るか」
そう言って携帯を切ると、インカムから青木の通信が入った。
『藤宮くーん?』
「青木、応答が遅い」