飲み続けたいと思っちゃうんだもの。
 何かをやりたいと思うことはそんなにいけないことなのっ!?
 その一錠がありさえすればできるのにっ。
「スイハ……あのな、ひとつ何かできたらまずはそれに満足することを覚えろや。起案書、任されて嬉しかったんだろ? 達成感があったんだろ? なら、それをちゃんと味わえ。ひとつ何かができたあとはいつものラインまで行動範囲を落とす。それができるなら滋養強壮剤だって認めてやれる。ただし、それができないなら今後一切飲むな」
「でもっ、起案書だって最後まで作れたわけじゃないっ。清書するところまでやりたかったっ。下書きで終わりになんてしたくなかったっ」
「……俺らも待ってたんだ。あんなの飲み始めたらすぐにばれんだよ。みんな気づいていながら四日間指くわえて待ってたんだ。おまえの身体がボロボロになるのを遠隔装置で見ながらなっ。おまえはまたあんな痛みを感じたいのかっ!? また入院したいのかっ!? また留年したのかっ!? あ゛ぁっっっ!?」